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レイクサイドスクールとは名ばかり?

ビル・ゲイツとポール・アレンがコンピュータを初めて覚えたのは中学・高校時代のレイクサイドスクールというシアトルの私立学校であったことは、以前に書きました
この学校は学費が高く、裕福な家庭の子息のための学校でした。

私は以前にシアトルに住んでいたことがありましたが、レイクサイドスクールがどこにあるかを知りませんでした。
まあ、レイクサイドスクールというくらいですから、湖畔の一等地のブルジョワな地域にあるのだろう。自分には関係ないや。といった程度にしか当時は考えていませんでした。

実際、ビル・ゲイツの邸宅は湖畔の一等地にあります。
シアトルの東側には、ワシントン湖という大きな湖があります。琵琶湖より大きいです。
ただ、南北方向に長く東西方向に短いため、あまり広大なイメージはありません。
おそらく古い時代に氷河が削った跡なのでしょう。
シアトルの中心地から、ワシントン湖の対岸に渡るには2本ある橋のいずれかを使います。
このうち、北側にある州道520号線を使うと、浮橋を通って対岸に行けます。
浮橋というのは、文字通り橋が水面に浮いている構造で、車と同じ高さに水面があるという、ちょっとかわった体験ができます。

で、この浮橋を渡って対岸に出てすぐ右手、つまり南側に、メディナという地区があります。ここにビル・ゲイツの邸宅があります。(右図参照)
ここは、湖に陸地が食い込む形になっているため景色が良く、対岸のシアトル市の夜景がよく見えるそうです。
「そうです」、というくらいですから私は行ったことはありません。車で通るだけだと誰でも行けますが、そういうところは別に景色が良くはないわけで、景色のよい一等地は富豪たちが住む私有地で、立ち入れません。
この辺りはシアトル市ではなく、ベルビューという別の市になりますが、名前がベルビュー(美しい風景)というくらいですから、推して知るべしです。

ちなみに橋を渡って、右に曲がらずにまっすぐ行くと、マイクロソフト社の本社キャンパスがあります。

そういうわけですから、どこかそのあたりの一等地にレイクサイドスクールはあるに違いない。
私のようなシモジモの人間は近寄ることすらできないだろう。くらいに思っていました。

先日、ふと思いついて、ためしに、ネットでレイクサイドスクールを検索してみました。
住所は、14050 1st Avenue NE, Seattleです。
これは、140th Streetと 1st Avenueの交わるあたりです。
基本的に東西方向の通りがStreetで南北方向がAvenueでして、市の中心部から遠ざかるほど番号が大きくなります。
京都で、四条河原町というのと同じ感覚で、住所から場所の見当をつけやすいです。

で、アレ、私の住んでいた場所に意外に近いです。目と鼻の先とは言えませんが、歩いて行けます。
ということは、つまり、全然ブルジョワな地区ではありません。

っていうか、「これのどこがレイクサイドやねん!」と突っ込みたくなる立地です。
右図の矢印のあたりがレイクサイドスクールのある場所です。
シアトルは、東側にワシントン湖があり、西側にピュジェット湾という海があって、それらに陸地がはさまれる構造になっています。
レイクサイドスクールはちょうどその中間点、つまり最も水辺から遠いところにあります。
シアトルの感覚ではレイクサイドどころか完全に内陸です。
近くには、小さな池というか沼のようなものがいくつかありますが、その湖畔とも言えない場所です。

どうしてレイクサイドというのだろう。以前は湖畔にあって移転したのでしょうか。
少し調べてみたら書いてあるページを見つけました。
最初はワシントン湖の湖畔にあり、1930年に移転したそうです。
最初にあった場所は、ビル・ゲイツの自宅のちょうど対岸あたりです。

それにしても、湖畔は確かに一等地ですが、嵐になると当然岸辺がずぶぬれになります。
そのあたりにおいてある施設も水をかぶるでしょう。
いろいろ大変そうです。
まあ、そんなブスイなことを言っている人には住む資格がないということなのでしょう。



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